サイトを「公開する」とは
何をすることか

GitHub と Cloudflare の違い、見せる相手の絞り方まで。1枚にまとめました。

1公開に必要なものは3つだけ

この3つが揃うと、世界中の人がURLでサイトを開けるようになります。

置き場所
ホスティング
HTMLファイルのコピーを、24時間つきっぱなしのコンピュータに置く。自分のMacを閉じても見られるのはこのため。
住所
ドメイン
mysite.jp のような名前。年額で借りる。用意しなければ「〇〇.github.io」のような借り物の住所になる。
案内板
DNS
「この住所に来たら、あの置き場所へ」とブラウザに教える仕組み。ドメインとホスティングをつなぐ配線。

2GitHub と Cloudflare の役割

競合しているわけではなく、担当が違います。重なるのは「置き場所」の部分だけ。

GitHub

コードの保管庫

本業はバージョン管理。いつ・何を・どう変えたかの履歴が全部残り、壊しても昨日の状態に戻せます。ここは他で代替できません。

  • GitHub Pages で静的サイトを無料公開できる
  • サーバー側の処理はできない(置くだけ)
  • 見せる相手を絞れない(後述)
Cloudflare

ネットの土管と門番

本業は配信・防御・ドメイン管理。世界中の拠点からファイルを配るので速く、攻撃も止めます。

  • Pages / Workers で公開できる
  • サーバー側のプログラムが動く(API・フォーム受付・データ保存)
  • ドメインもDNSも同じ画面で完結
  • 見せる相手を絞れる(無料で50人まで)
結論

「保管はGitHub、公開はCloudflare」でいい

GitHubをやめる必要はありません。というより、やめると履歴が消えて、変更のたびに手でアップロードする作業に戻ります。
実際の運用は「GitHubにpush → 数十秒で公開ページに反映」という流れになります。書く場所と見せる場所を分けておくのが、いちばん壊れにくい形です。

3公開には4段階ある

「公開する/しない」の2択ではありません。誰に見せたいかで手段が変わります。

1

全開 ― 検索にも出す

誰でも見られて、Google検索にも載る。会社の公式サイト、集客したいページ。

GitHub Pages / Cloudflare Pages どちらでも可
2

URLを知っている人だけ ― 検索には出さない

渡した相手にだけ見てほしいデモや下書き。ただしこれは鍵ではありません。URLが誰かに転送されたら、その人も見られます。

noindex を入れるだけ(今のデモサイトはこれ)
3

招待した人だけ ― 本当の鍵つき

許可したメールアドレスの人しか入れない。相手のメールに数字が届き、それを入力すると開く方式なので、パスワードを共有する必要がありません。「@自社ドメイン の人は全員OK」のような指定もできます。

Cloudflare Access(無料・50人まで)/サイトの中身は変更不要
4

会員制 ― 人数が多い・課金する

自分でログイン画面とデータベースを持つ。数百人規模や、有料会員を管理したいときはここ。

Cloudflare Workers + D1/KV で自作

4ここを間違えやすい

リポジトリを private にしても、Pages のサイトは丸見え

「非公開リポジトリなら安全」は誤解です。ソースコードは隠れますが、GitHub Pages で出したサイト自体はURLさえ分かれば誰でも開けます。閲覧制限は GitHub Enterprise(法人向け有料)にしかありません。
見せる相手を絞りたい時点で、GitHub Pages は選択肢から外れます。

noindex は「検索に出ない」だけで、鍵ではない

Googleに載らなくなるだけです。URLを知っている人は誰でも入れます。料金表・顧客情報・個人情報を載せるなら、段階3(Cloudflare Access)が要ります。

5迷ったときの決め方

  1. 「置くだけ」か「動かす」か。
    HTMLを表示するだけなら GitHub Pages で足ります。フォームを受け取る・データを保存する・APIを作るなら Cloudflare。
  2. 見せる相手を決めてから、置き場所を選ぶ。
    「関係者だけ」が条件に入った時点で GitHub Pages は外れます。noindex は鍵の代わりになりません。
  3. コードの保管と、公開先は分けて考える。
    GitHub は履歴のために残す。公開先だけを付け替えれば、書いたものはそのまま使えます。

今井涼晴 / 2026-08-05